ジャマイカ学

by ジャマイカの風

Takahiro  Sawada

澤田高宏

法律 ・ 規則

駐車場管理者の傲慢

  • 初めての海外旅行は1991年8月のロシア出張だった。 乗り継ぎをした覚えはないが、どこの空港からモスクワに着いたのかも覚えていない。 社長と我々6名でロシア到着が夜だったのは覚えている。 今思えば社会人として全く未熟で金魚のフン状態で取引先を営業していたんだと思う。 印象だったのは、空港から市内のメイン道路に車線がなく、夜のモスクワを4列でタクシーがかっ飛んでいた。 アイスクリームが1円。 開店まもないマクドナルドのバーガーが500円?して、話の種になるぜって2時間も並んだ。 KGB本部の前で写真撮っても何も問題なかった。 帰国の3日後にクーデターが発生。 ソ連8月クーデターである。

 

  • 1995年8月に初来ジャマイカしたときには、現在ほどではなかったが日本車が多いなと印象であった。 中古車の輸入が解禁になったばかりでどんどん日本車が輸入されていたのだ。 そんな中でもタイプ1ビートル、ミスタービーンの愛車ミニ、モーリスマイナーなども走っていた。 そうそうタクシー用にはソ連製のLADAが使われていた。 右ハンドルであったのでおそらく英国からの輸入だろう。 たまにあった左ハンドルLADAはソ連からの直輸入か? 中古車でも性能の良い日本車のセールスポイントなどはその当時でもなく、ソ連車を面白おかしくけなしていた時代があったのだ。 LADAのタクシーがかっ飛んでいるんだけど、タイヤだけが追い抜いて行った。 誰だそんな危ないことをするのは! しばらくすると視界が上空に移っていった。 自分の後輪が外れて勢いですっ飛んでしまったのだ。 リコール隠しで大問題になった三菱製トラックのでっかい車輪が走行中はずれた、あの状態である。

 

  • ジャマイカは大英帝国の植民地であったことから、英国とは繋がりが強く、英国から様々なモデルの車が輸入されていた。 もちろんアメリカにあるようなフルサイズのモデルはなく、日本車と同じサイズばかりである。 その昔ジャマイカの駐車場にはラインなどはなく、適当に駐車していたのかもしれない。 90年代に日本車が増え、駐車場にもラインが引かれるが、アメリカのフルサイズ用のラインではない。 1台でも多く駐車できるようにと狭く狭くライン採りしているところはそのスペースに入れることはできるが、車から降りることができない。 そのようなところはオーナー用に特等スペースが用意されている。 政府機関はもちろん、銀行、保険会社、公立学校など。 玄関先にベンツ、BMWやプラドを駐められると非常に邪魔なんだ。

 

  • W校の校長は玄関前にプラドを駐める。 邪魔で邪魔でその区域だけが1車線通行になってしまう。 校内時速10キロ運転とか時間帯一方通行規制とかする前に自分のしていることに気づくべきである。 ご丁寧に校長用ってペイントしてやがる。 通常ならそういうお偉いさんのスペースにドンと駐めてやるのだが、W校の校長のスペースだけは、それをやってしまうと非常に他車の迷惑になるのがはっきりしているので駐めたことはない。 お偉いさん専用のスペースに文句があるのではない。場所をわきまえよってこと。

 

  • CONSTANT SPRINGのTAX OFFICEの駐車場に2011年5月にやっとアスファルトとラインが引かれた。 ストレスなく駐車できて問題はなくなったが、以前はラインがないため自己中な駐め方が多かったのだ。 道路に信号や横断歩道、制限速度があるように、駐車場にまで規則を作りやがった。 ライン内に駐めよと”FACE OUT”である。

 

  • 誰がどう言おうが、それらは表向きの言葉であって、本質は規律と見かけの良さだけであると思う。 もう長年ジャマイカにいるからそれがわかる。 ライン内にきちんと駐車され、規則正しくFACEOUTになっている、各ドライバーにそうさせているという駐車場管理者の傲慢である。 FACEOUTにしたほうが出易いだろうとは表向きの格好つけであり、そんなことを考えられる文化ではない。

 

  • 正しいことを言おう。 お客様・運転手がすぐに退出できるようにFACEを退出方向に向けて駐車していただきたい。 また、バックで退出するようだと、スムーズに退出できないし、事故発生の恐れもあり、事故した場合、他のお客様・運転手のご迷惑にもなりますがゆえ、FACEをOUTにして駐車するという規則にさせていただいております。 ということなのだ。

 

  • FACEOUTという英語が本質的にどういうものか知らんが、駐車場の作りにもよって、また運転手の考え方にもよってどのようにも捉えることができる。 出口がどこなのかわからないときもあるし。 駐車場内ではどんな事件・事故でも責任取らないって看板貼っているんだから放っておけ。 別に意地悪して反対に駐めてやろうとしているのではない。 10回も20回も切り返してやっとライン内にFACEINで駐めることができたおばちゃんもいるだろう。 それを警備員がFACEOUTにしろって。 殺生だろ。 そのおばちゃんはまたエンジンかけて20回切り返すことはしないよ。 それと全く同じ事。 1回でスパッとFACEINで駐めれたのに、FACEOUTにはしないんだ。 かんべんしてくれ。

 

  • 警備員の理不尽な言い方にも問題はある。 警備員も人間であるから言うこと聞かない人間がいると面白くないのもわかる。 しかし、言うべきことはしっかり言いこちらの考えを主張しないといつになってもわかりあえないのである。 TAX OFFICEの駐車場は奥まっているため、手前のPOST OFFICEに駐めるヤツがいるのだ。 そうするとPOST OFFICE用のスペースがなくなり警備員が郵便局長におこられるのである。 そんなヤツには駐めさせないぞと頑張る警備員であるが、注意するのが怖いヤツも登場するのである。 しかし、アジア系の俺らには偉そうにちょっかいを出してくる。 「駐めたらあかんで~」 ”お前前にも俺にそう言ってきたよな。 理由を言え。” 「HAVE A NICE DAY」 ”誤魔化すな! 前回俺私書箱に用事があるってはっきり言ったよな!” 「ミサーチン、HAVE A NICE DAY」 ”やかましい、座ってないで立て! 目を覚ませ! この顔覚えとけ。 この顔見たら私書箱や! TAX OFFICEじゃないんじゃ!”

 

  • FACE OUTって画像検索しても看板は出てこない。 辞書には”大胆に対処する、まっこうから立ち向かう”ってあるので、俺的にはまっこうから立ち向かう方向で行きたいと思うこの頃である。

2011年5月30日